こんにちは!hanaです。
この記事では「Webライターの経費を迷わず記帳!【勘定科目の使い方】」について解説します。
経費の記帳の際、勘定科目で迷っているライターさんは、ぜひ参考にしてくださいね!
初心者Webライターのmaiさんは次のようなことで悩んでいます。
- 経費の勘定科目が何になるのかわからない
- フリーランスに「福利厚生費」は使えない?
- 旅行中に仕事をしたら経費にできるのかな?
この記事を書いているhana(hanamaipop)は、2013年7月からWebライティングの仕事を始めました。現在はライティングや事務代行などを行うフリーランスとして活動しています。
また、夫自営の確定申告処理を15年行っており、現在は自分のライター業、請負の記帳代行の3本の記帳処理を行っています。
この記事では、初心者Webライターmaiさんの疑問を解決するために「勘定科目の使い方」について解説します。
同じような疑問を持っているWebライターさんは、ぜひ読んでくださいね!
maiさんの悩みを一緒に解決していきましょう!
Webライターの経費を迷わず記帳【勘定科目の使い方】
経費の勘定科目が何になるのかわからない
この記事では、勘定科目の考え方について解説をします。
ライターさん向けではありますが、考え方は職種がちがっても同じなのでライター以外の方も参考になると思います。
- 青色申告決算書に載っている科目一覧
- ライター業務に当てはまる科目をピックアップ
- わかりやすい科目を作っても良し!
15年前、私が初めて経理の仕事を始めたときに一番迷ったのは勘定科目でした。
まったくの経理初心者だった1年目は、毎月訪問してくださる税理士さんに教わりながらの作業でした。当時を振り返りながら解説していきますね。
青色申告決算書に載っている科目一覧
まずは実際の青色申告決算書に載っている科目の一覧を見てみましょう。
引用:国税庁
勘定科目について税理士さんに質問したところ、使い方は特に決まっていないということでした。実際に15年間、申告処理を行ってきて「勘定科目が間違ってますよ」という指摘は一度もありません。
なので使い方は人それぞれですが、一般的な使い方をまとめてみたので参考にしてください。
青色申告決算書に載っている勘定科目
- 租税公課… 消費税や固定資産税、自動車税、収入印紙代など
- 荷送運賃… 商品の発送にかかる運賃、梱包費など
- 水道光熱費… 電気代、ガス代、水道代、灯油代など
- 旅費交通費… 電車代、バス代、タクシー代、宿泊費など
- 通信費… インターネット利用料、携帯料金、切手・ハガキ代など
- 広告宣伝費… Webサイト運営費、名刺作成費、広告掲載費など
- 接待交際費… 取引先との飲食代、慶弔費用、贈り物など
- 損害保険料… 自動車保険料、損害保険料、火災保険料など
- 修繕費… 備品や設備等の修理代、LED電球交換など
- 消耗品費… 電池やペーパーなどの消耗品、文具や備品など
(10万円未満の固定資産にならないもの)※青色申告は30万円未満 - 減価償却費… 10万円以上のパソコンなどの器具・備品、ソフトウェアなど
(10万円以上の固定資産)※青色申告は30万円以上 - 福利厚生費… 従業員のお茶菓子代、従業員宛の慶弔費など
- 給料賃金… 従業員への給料・賞与
- 外注工賃… 外部への業務委託費(外注費)
- 利子割引料… 借入金返済の利息(元金は経費にならない)
- 地代家賃… 事務所や店舗の家賃、駐車場代など
- 貸倒金… 売掛金の回収不能額
- 雑費… ほかのいずれの勘定科目にも当てはまらないもの
- 専従者給与… 個人事業主の同居親族への給与・賞与
上記の勘定科目に当てはまるものがあれば使えばいいし、該当するものが見当たらなければ、必ずしもこの通りの科目を使う必要はありません。
なぜかというと、勘定科目に決まりはないからです。
実際に税理士さんも、この中にはない勘定科目を使っていました。
たとえば、夫の事業は整骨院なので「売上」ではなく「保険診療報酬」や「窓口収入」など。ほかにも、いくつかありました。
ライター業務に当てはまる科目をピックアップ
まずは、自分の仕事上で経費となるものを書き出してみましょう。
たとえば、キーボードやマウス、文具などの「消耗品費」、インターネット料金などの「通信費」など。
その上で勘定科目を振り分けてみると、どの勘定科目にすればよいか迷うものが出てきますよね。そこで残った経費にはどんなモノがありますか?
ライター業で迷うモノと言えば、書籍やオンラインの教材などでしょうか?
Webライターの仕事でどんなものが経費になるのか知りたい方は「Webライターの確定申告で経費になるものって何がある?」を参考にしてください。
わかりやすい科目を作っても良し!
勘定科目に当てはまらず、残った経費があれば、わかりやすい科目名を自分で作ってみましょう。
え?勘定科目って作っちゃっていいんですか?
勘定科目には決められたルールがありません。なので、ピンとこない勘定科目を無理矢理使わずに、わかりやすい科目を作ってもいいんです。
実際に私も税理士さんに勧められて、自分で科目を作っていました。
たとえば、夫の事業の場合は消耗品費が多かったので「事務用品費」などは集計しやすいように分けていました。
迷わず記帳するためにも良い方法ですし、科目ごとの集計が必要な場合にも役立ちますよ。
会計freeeややよいの青色申告などの会計ソフトを使っている人は、勘定科目があらかじめ設定されているので、その中から該当するものを使うのもいいですね。
これらも一般的によく使う科目です。同じく該当するものだけ使えばOKです。
- 仕入高… 販売する商品の仕入れ代金
- 外注費… 外部への業務委託費(上記外注工賃と同じ)
- 図書費… 書籍代(電子書籍含む)、Kindle料金など
- 会議費… 打ち合わせ時の飲食代、作業時の飲食代など
- 研修費… セミナーや講座の参加費用
- 諸会費… 同業者団体などの会費
- 車両費… ETC利用料金、外出時の駐車場代、ガソリン代など
- 未払金… 固定資産購入等の代金後払いなど
- 支払利息…金融機関からの借入金利息(上記利子割引料と同じ)
- 支払手数料… 銀行の振込手数料、その他手続きにかかる手数料
- 事務用品費… ノート、ペン、コピー用紙、封筒、領収書、ファイルなど
消耗品費は範囲が広いので職種によっては区別がしにくくなるかも。このように科目を分けるのも一案です。
仕入れ先などは補助科目を作ってもOK!
➀仕入A社
➁仕入B社
➂仕入C社
夫の事業では販売用の仕入れがあるので、仕入れ先ごとに集計できるように補助科目で分けています。
参考サイト:スモビバ!勘定科目・仕訳大全集(弥生株式会社)
仕事場面での飲食代も経費に。勘定科目はどれ?
フリーランスに「福利厚生費」は使えないの?
この記事では「福利厚生費」や「接待交際費」など、仕事の場面での飲食代等について解説をします。
- 打ち合わせを兼ねた食事代は「会議費」
- 得意先などの接待や慶弔、贈答は「接待交際費」
- 「福利厚生費」は基本的に従業員のためのもの
ライター業務では、研修や打ち合わせもあります。オンラインの場合もあれば、実際に会うこともありますね。
そのような場面での飲食代の勘定科目について見ていきましょう。
打ち合わせを兼ねた食事代は「会議費」
たとえばライターなら、このような打ち合わせがありますね。
・飲食店で新サイトや記事の構想を練るための打ち合わせ
・ディレクション業務でライターさんとカフェで打ち合わせ
・顔合わせや打ち合わせを兼ねたライター同士の食事会
飲食店や喫茶店での打ち合わせを兼ねた食事代、また会議室などで打ち合わせした場合の飲食代など、これらは「打ち合わせ」を目的としているので「会議費」としています。
得意先などの接待や慶弔、贈答は「接待交際費」
「接待交際費」に関しては、得意先や事業に関連する人との飲食代のほか、香典や祝儀、挨拶状や贈答などの費用が該当します。
飲食代を「接待交際費」にする場合、あくまで「仕事に関連しているかどうか」です。
家族や友人との食事代を「接待交際費」としてあげることはできません。
福利厚生費は基本的に従業員のためのもの
夫の事業では以前、数人の従業員さんにパートで働いてもらっていました。その際、休憩時間の飲食費だったり、残業の食事代などは「福利厚生費」として処理していました。
しかし、フリーランスの場合はひとりなので、たとえ仕事のために外食しても、夜食を食べたとしても、これを「福利厚生費」としてはいけない?のでしょうか。。
在宅で仕事をしていても、生活のための食事は経費になりません。
私は、記事の締め切り間近で遅くまで作業したり、集中するために場所を借りて作業したときの食事代などを最近まで「福利厚生費」として処理していたのですが、これは違うようです。
ですが、明らかに仕事に関係する費用なので、現在は「会議費」で処理しています。
勘定科目の使い方に決まりはない-とはいえ、自分で納得のいく使い方のほうが気持ちがいいですね。
「旅費交通費」や「研修費」も経費にできる?
旅行中に仕事をしたら経費にできるのかな?
この記事では、経費になるのかどうか迷いやすいモノについて解説をします。
結論から言うと、仕事上の理由があるものは旅行中であっても経費になります。では、どんなものがあるのか、具体的に見ていきましょう。
- 直接売上げにつながらなくても経費になる「研修費」
- 旅行中に仕事をするなら一部を経費に「旅費交通費」
- 仕事の成果を上げるための学びは投資「図書費」
ここでは「これはどうかな?」と、少し迷いやすい経費について解説します。
直接売上げにつながらなくても経費になる「研修費」
ライターの仕事は常に勉強が必要です。ライティングの依頼は、必ずしも自分の得意ジャンルとは限りませんし、スキルアップのための学習も必要です。
研修の場合、直接売上げにつながる研修もあれば、現在のスキルをさらに磨くための研修もあります。また、ライティングだけでなく、プログラミング学習など、仕事の幅を広げるための講座を受講することもありますよね。
これらも、すべて経費です。将来の成果につなげるためですから「研修費」として処理しましょう。
旅行中に仕事をするなら一部を経費に「旅費交通費」
時には家族旅行にも行きますが、ライターには締め切りがあるので旅行中の空き時間に作業することもあります。このような場合、旅行の交通費や食事代などを経費にしていますか?
もちろん全てを経費で落とすことはできませんが、「仕事のために借りた場所代や食事代」「どれくらいの時間作業していたか」などで自分の交通費なども経費計算できますよね。
旅行でも、仕事の打ち合わせが目的の場合は経費割合が多くなります。
旅行以外でも作業のために出かけたときの電車代や、仕事に必要なものの買い物などにかかった交通費も経費計上しましょう。
仕事の成果を上げるための学びは投資「図書費」
ライティングのためには読書が不可欠です。執筆のための資料や国語力を養うための学習本や辞書、取材記事であれば、雑誌なども読むことがあります。
これも研修費と同じく、将来の成果のために必要な投資なので、経費に上げましょう。
最近では、紙の本よりも電子書籍を購入することが多くなりました。AmazonのKindleでは、多くの情報収集ができるので助かっています。
紙の本も電子書籍も、同じく「図書費」や「新聞図書費」で処理しましょう。
Webライターの経費を迷わず記帳!【勘定科目の使い方】まとめ
この記事では「Webライターの経費を迷わず記帳!【勘定科目の使い方】」について解説しました。
所得税の計算は「売上ー経費ー控除」です。
ここで算出されたものが課税所得なので、経費が多ければ支払う税金が減ることになります。
計上できるはずの経費を勘定科目で迷ったために諦めてしまうのはもったいないです。
「ライターの勘定科目」ポイント
1:経費をリスト化して勘定科目を当てはめる
2:勘定科目は使いやすいように作ればいい
3:仕事で必要なものは漏らさず経費計上する
年に一度の確定申告ですが、年度初めからこまめに記帳していれば、申告時期になって慌てることもありません。記帳の際の参考になれば嬉しいです。
勘定科目に迷うことがなくなれば、スムーズに記帳が進められますね。
これで経費をスッキリ振り分けられそうです!
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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